やこぽん

ボヘミアン・ラプソディのやこぽんのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.5
痛々しい、どうにもならないもどかしさ。ぶつかってすれ違ってもつれてひねくれて。それでも、見出されずにはいられない才能の迸り。
とにかくもう歌が本当に素晴らしい。そして演者も。うっかり本人ドキュメンタリーかと思う没入感。30年後のこの時代にあってライブエイドに行けるとは…是非とも映画館で見たかった!

余談だが、かつてわたしはこの時代の少女漫画を多く読んだものだが、今よりもずっとエイズというワードには死の色が濃く、同性愛の悲恋の結末の題材によく使われていた。
フィクションの世界での扱われ方がある程度当時の一般認識をデフォルメする形で反映していることを考えると、それだけ、当時の同性愛者を取り巻く偏見も激しかったであろうことが推測される。
映画では、思わず私にそんなことをフラッシュバックさせるくらい、あの時代特有の空気感までが活写されている。改めて物凄い映画。
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