はれりーまん

ボヘミアン・ラプソディのはれりーまんのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
5.0
何年ぶりだろうか、映画で泣いたのは。(というか、過去、映画で泣いたのは1回しかないんだが)

もう、映画が始まった時点から、心臓の鼓動は高鳴ったまま。曲がかかれば、一緒に(声は出さずに)歌う。胸熱って、こういうことか。そして、そのまま、ラストのライブのBohemian Rhapsodyで泣き、さらにエンド・クレジットのDon’t stop me nowで泣いた。

Queenはファンだったし、今でもグレイテスト・ヒッツ1,2は車で現役。でも、フレディの人生なんて気にかけてなかった。でもね、稀有なアーティストの人生としてはありがちな波乱万丈さレベルだと思うのよ。エイズのカミングアウト後に口にした到達点も、自分が何者であるかというハリウッド映画にありがちな言葉。そこだけで言ったら、感動とは無縁な映画。わずかに特徴的なのは、ゲイとエイズという、大多数は共感できない事柄。でも、こんなに感動し泣けるのは何故なんだろう。それは、ワシの場合は、孤独感の共感。周りにどれだけ人がいても、感じてしまう孤独。フレディもきっと、人との距離感は遠く、ゲイであることを差し引いても自分を出せなかったに違いない。ステージでパフォーマンスしているときは、その孤独感から解放されていたのだろう。映画のパフォーマンスシーンを見て、ああ、ワシも気持ちよく自分をさらせる場があったらなぁとかいう気持ちにもなった。さらに、長年聞いて歌っても中身を気にしていなかった歌詞が、当時の背景を知らしめられ、映像とともに映しだされると、その孤独の共感はブーストされるのだった。そして、ラストのライブではそこからの解放、これは泣くしかないのだ。


ちなみに、ブライアン・メイはいい人なんだなーと思った。
あと、この感動が止まらないうちに、フィルムライブを上映してぇー。