Rio

ボヘミアン・ラプソディのRioのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
3.8
Queen の結成から描いた映画であり、音楽やライブのシーンが圧巻ということで見てきた。

実際のQUEENがどうであったのかということは横に置いておいて、この映画を見て感じたことを書きたい。

想像以上に内容が重たく見終わった後に心のしんどさを感じた。
フレディはメアリーに何を求めたのだろうか。
メアリーとの会話で君といるとなりたい自分になれるというような台詞があった(うろ覚えです。)
メアリーはフレディの中の理想の自分が好きな相手なのだろう。
確かにメアリーに惹かれ、彼女のことを好きになった。しかしそれは理想の自分が好きになった相手なのである。
自分のセクシャリティを心の奥底で蓋をして、

確かに彼女のことは好きで信頼し愛していて、でもどこか違う。
結婚したいともパートナーとして生きていきたいとも心から思うが、何かがどこかが違うのである。
そこでフレディとメアリーの心のすれ違いが始まるのだ。
確かに永遠にパートナーとして生きていきたいと考えているのに、お互いの求める方向性の違いがだんだんと姿を現わす。
彼女に渡した指輪は自分自身のセクシャリティに蓋をする鍵だったのではないだろうか。
彼女が一緒にいてくれるから、ゲイセクシャルの自分を忘れることができる。彼女は自分の中で理想の自分であるためになくてはならないストッパーなのである。

そして彼女が自分の手からすり抜けていくと同時に押し込んでいた心の蓋が開き、自分自身のセクシャリティを認めざるおえなくなるのだ。

自身のセクシャリティに関する心の葛藤、心の寂しさ、心の拠り所を求める彼の姿が強く印象に残った。
Rio

Rio