映画館で鑑賞。
とかく最近は他者を理解しようと試みることができるようになった時代。そしてこれはまだ他者を理解しようともしてなかった時代の話。
移民で、異教徒で、出っ歯で、ゲイでっていう最近の日本人なら即引きこもりニートまっしぐらなコンプレックスの壁だらけの主人公が、最後のラストシーンで「俺らが勝者だ」と歌う(しかも会場みんなで大合唱させる)シーンにはもうボロッボロ泣きました。目から涙出たしなんかただ座って観てるだけなのに身体中から汗がブワッて出るという凄まじい映画体験でした。
今の時代だからやっと彼を社会が理解できるというのもグッときます。あとグッとくるといえば、やっぱ映画好きとしては、自身もゲイでマイノリティーゆえの鬱屈した気持ちを十分に十分に込めてエックスメンシリーズを撮っていたであろう監督のブライアンシンガー。今作に込めたエネルギーは半端じゃなかったはず。大丈夫、ものすごい気持ちこもったその球は十分キャッチできましたよ。