「一瞬」が「一生」を形作っていくのだと思った。
試合だったり、入試だったり、面接だったり、プレゼンだったり、告白だったり…
その後の人生を左右するような、いわゆる“本番”の出来事って、だいたい「一瞬」だ。
多くの人は、一つのことにすべての時間を捧げられないし、“本番”の機会自体を避けたりする。
立場や状況的にそれができなかったり、もし負けたり、上手くいかなかったときに、すべてを失うと思っているからだ。
でも一方で、結果に関わらず、一つのことに全力で本番に挑んだ時間は、その人にとってかけがえのない「一生」の一部になっていくことも分かっている。
だからこそ、作中である人物が『君はここで何しているの?』という問いかけが強烈に突き刺さった。
いま、目の前のコトは、本当に君の「一生」の貴重な時間を捧げるに値することなの?と問われたような気がしたから。
少女マンガの実写や、旬な若手キャスト起用といった面だけで、鑑賞を避けていそうな大人たちこそ観るべき映画な気がする。