◆あらすじ◆
元警官のマイケルは10年勤めていた会社から解雇される。帰宅の電車に乗ったマイケルはジョアンナと名乗る女性から、乗客の中からある人物を特定するよう依頼される。冗談と思ったマイケルだったが、彼女の指示通り、列車のトイレに手付金が置いてあり、マイケルはそのお金を取ってしまう。しかし、マイケルがジョアンナの指示に従わないことからマイケルの妻子が人質にされてしまう。
◆感想◆
通勤電車で指定された人物を探し出すミッションを背負わされた男の姿を描いた作品となっており、そのミッションに隠された陰謀が次第に明らかになっていく緊迫感のあふれる展開が楽しめました。
主人公のマイケル（リーアム・ニーソン）は元警官だが、60歳になって会社を突然解雇されてお金に困窮する状況であり、それを見計らったかのような謎の女性ジョアンナ（ヴェラ・ファーミガ）からの高額の依頼に乗ってしまいます。キャラクターとしては妻子を大事にしている普通のお父さんという感じなのですが、ストーリーが進むにつれて戦士のような表情に変わっていき、とてもカッコ良かったです。
本作のストーリーの特徴として、マイケルが10年間同じ電車で通勤していたことで、乗客の中で馴染みの客や乗務員がおり、それがマイケルの行動をアシストしてくれる展開があったことのように思います。特定の客を探して何度も列車内を往来するマイケルは不審人物なのですが、馴染みの人により信用してもらえる流れは上手い構成だと思いました。
そして、ストーリーが途中から乗客や家族の命を危険にさらす展開になっていき、マイケルの孤軍奮闘する姿は緊張感にあふれていて作品の中に引き寄せられました。終盤はまさに命がけのミッションになっており、敵側の本気さを感じました。
不満点としては観終わって、敵の正体が明らかにならなかった点です。もう少し付け足せば良いだけだったので残念に思いました。
リーアム・ニーソンの奮闘ぶりが光る佳作でなかなか面白かったと思います。
鑑賞日：2024年3月25日
鑑賞方法：CS ムービープラス
（録画日：2023年5月6日）
