シャマラン監督の映画って合気道みたいで、振り回されまい！と劇場シートの肘掛けをグッと掴むんだけど、その力を利用して足もと刈られて気づいたらシートごと一回転みたいなことも多い。今回は一回転はしなかったけど素晴らしい映像や演出、何よりキャストのとんでもない演技力にポカンとさせられていたら全く別の場所に連れ去られていた。虚構と現実が地続きでないと言い切れる人はいない。夢見がちなオタクの僕なんて言わずもがなで信じるよ、スーパーヒーローは実在する。細かいことはさておき、『アンブレイカブル』『スプリット』も知らずに観た人もサミュエル・L・ジャクソンが紫色が好きなことだけ伝わればいい映画だと思う。
