りさ

ミスター・ガラスのりさのレビュー・感想・評価

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)
3.7
スプリット→アンブレイカブルの順で観てしまって、ようやく三部作のラストへ。
全部を見られたことをしみじみ感動しながらの視聴でしたが、結論としては面白かったです。
てか、マカヴォイほんとすごかった……!あの演じ分けだけでも一見の価値があると思います。

作品としては、普通に……というかアメコミの中で考えられている「スーパーヒーロー」とはちょっと違うけれども、確かに彼らは異能力者であり、人間を超越した存在で、そんな彼らをなぜ世界は今まで知らずにきていたのか、という部分まで描かれていて、なるほど……となりました。

それとは別に、ケビィンとケーシーの心の交流はベタながらもホッとしたし(ケーシーは元々大人びた少女だったけど、今回は少しお母さんのようでもあった気が……)、どんな時でもイライジャを支えようとするお母さんの存在は嬉しかったし、ダンと、ダンをスーパーヒーローと信じ続けつつも、親子としての心配も持ち始めてるジョセフ(大きくなった!!)のやり取りは胸にジンときました。

第1作の時にはイライジャの頭脳のすごさがイマイチわかりにくかったですが、今回は悪魔的な頭脳というのがはっきり描かれてて、そこもよかった。ダンは水以外無敵で世の中のためになることをやってるのに相変わらずどこか哀しそうで(その理由は早めにわかるけれども)、自分の存在を世間に知らせるとこになんの価値も見出せない彼にとっては一体何が救いになるのかがわからないままで切なくもあったです。ケビィンは相変わらずこんがらかってて、くるくると目紛しく変わる人格に再会する度に懐かしく思えてしまうのが前作のすごさだったのだなとしみじみ思いました。

常人を超越した異能力者の存在を知った社会が彼らをどう受け止めるのか、ラストの、世界へ広がる予感を残した終わり方は好きなものでした。
三部作を全部見られて、本当に良かったです。


それにしても、オオサカタワーとはなんだったのか……(派手なデコイでしたね……w)
りさ

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