ヒムロ

死霊館のシスターのヒムロのレビュー・感想・評価

死霊館のシスター(2018年製作の映画)
2.8
1952年、ルーマニア。
バーク神父はとある修道院で自殺者が出たことの調査へと向かっていた。
見習いシスターのアイリーンと共に辿り着いた修道院は古い城をそのまま使っている物で、そこでは24時間祈りが途切れることなく行われていた。
この修道院の地下に眠る悪魔が今目覚めようとしている…。


死霊館シリーズの時系列的1作目ということで悪魔ヴァラクの話なのだが、そもそもこれ以降の話でヴァラクがのさばっているので当然ヴァラク勝利エンドなのは見る前から明らかな訳で…。
というかそもそも勝てる相手じゃねぇとすら思ってしまう。
ストーリー的にはちょっとその辺が没入できない所だった。

まさかの城居抜き物件の城内は、修道院とは思えないほど薄暗く、その辺が意味不明ではあるが雰囲気は最高。
比喩表現ではないジメジメとした空気と水ハケの悪いボロい石造りの感じが不気味さに拍車をかけている。

のだが、ホラー部分に関してはちょっと微妙。
何かが起こるまでの雰囲気は確かに最高で、ジャンプスケアでバトルスタートなのはいつもの事なのだが、その後がなんか思っていたのと違う。
というのも普通にゾンビ(ネクロマンシー的な正しい意味での)の様な何かや、ドデカいヒルか線虫のような虫に襲われたりするのがいつもと系統が違いすぎる。
なんというか霊的ホラーというよりかはゾンビ、モンスター系のパニックホラーに近いテイストが多い。
まぁシリーズも長いので新しい試みや飽きさせない努力なのだろうが…。
個人的にはミステリーと銘打って最後にSFになったりするような、ジャンルを裏切ってくるタイプは好きではないので微妙な評価。

CMでも使われていた廊下で横からの不意打ちジャンプスケアは見事。
やはり城のロケーションが全体的に良い。

あとやっぱりこれだけはどうしても拭えないので言っておくと、ヴァラクがどんなに脅かしてきても「こいつ絵画持って突っ込んできた奴なんだよな」と面白く思えてしまう。
ヒムロ

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