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今夜、ロマンス劇場での4747のレビュー・感想・評価

今夜、ロマンス劇場で(2018年製作の映画)
3.9
入院中の老人が、若かりし頃に完成を夢見て書き上げていた映画の脚本を語ることで物語は始まる。
忙しく撮影スタジオを駆け回る助監督、牧野 健司(坂口健太郎)は、映画を愛する青年。彼の日課は行きつけの映画館「ロマンス劇場」で、古いモノクロの作品「お転婆姫と三獣士」を見ることであった。
ある日、いつもの様に映画を観ていると停電が発生。気づくと目の前には映画のヒロインであるお転婆姫(綾瀬はるか)が現れていた…。

評判が高く以前から気になっており、鑑賞。
モノクロとカラー、色とりどりの服装、自然の風景、そして主演の綾瀬はるか、とにかく美しい映像が特徴だと感じた。
特にガラス越しにキスをする2人の姿はとても綺麗だった。

また、映画好きな主人公が作っている映画ということもあり、演出はベタで、例えば悲しいシーンには雨が効果的に使われていたり、勝気なヒロインに振り回される主人公、という構図はどこか懐かしい印象を受けた。

本作は恋愛ファンタジーのジャンルに分類されると思うが、普通ではない存在を敢えて出すことで、普通に生きることのありがたさを伝えている点では、デビッド・フィンチャー「ベンジャミンバトン」が思い起こされた。

ロマンス劇場の館長を演じる柄本明や映画スター役の北村一輝など個性豊かな登場人物も楽しい。
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