RyotaKondo

チャイルド・プレイ~チャッキーの狂気病棟~のRyotaKondoのレビュー・感想・評価

4.0
シリーズ7作目

なんだかんだで相当楽しんだ。何で今日まで観てこなかったんだ、俺は馬鹿かと後悔すら。
普通にかなりよく考えて作られていると思う。

前作ラストからストレートに繋がり、大人になったアンディ(アレックス・ヴィセント)が、『ハロウィン』のジェイミー・リー・カーティスばりの永遠に恐怖から逃げられないが故に自らを鍛えたサバイバーとして再登場という、シリーズファンとしては熱い展開。

舞台を精神病棟に移し、相変わらず低予算ゆえのワンシチュエーションものでやや単調になってしまっている点は否めないけれど、前作よりも立派なセットや破壊されるチャッキーの気合の入った造型など、チープ感の払拭はかなり出来ている。

ドン・マンシーニも監督三作目ということもあってか大分手練感が出ているというか、チャイルドプレイを撮るのだけはどんどん上手くなっている。

チャッキーが動くか動かないかサスペンスは前作である程度やったので、今回は寧ろ動かないグッドガイ人形と動くグッドガイ人形がいるはずなのに、なんで両方動いてるんだ?
アンディかニカどちらかが狂ってしまったのか?
という謎を立てることで物語を引っ張っており、こういう無茶ではあるけどちゃんと面白い柱を作れるのは凄い。

後半で明かされる新設定は、散々言われてる通りいくらなんでも何でもあり過ぎる。

のだけど、『種』で堂々と自分は人間になるとかならないなんてもうどうでもいい、老いもせず好き勝手殺したり出来て老いも死にもしない今の人形の体の方がよっぽどいい、という結論をチャッキーは出しているのである。

だから、「これがありなら3までで必死に乗り移ろうとしてたのはなんだったの?」と言われても、いや、もうそんなことは主目的ではないのだと。

寧ろどんな悪いことでも出来るようになった殺人人形+αたちが如何なる悪事を行うのか?
どんな人たちがそこに絡んでくるのか?

という、まさかのサーガ化こそが、ドン・マンシーニ監督体制になってからの大きな特徴といえる。

ポストクレジットのカイル登場も激アツ展開。

それにしても3作連続で人間側は完全敗北のバッドエンドというのは凄い。
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