ブタブタ

マイティ・ソー バトルロイヤルのブタブタのレビュー・感想・評価

4.2
『マーベルチャンピオンまつり・ソー対ハルク 宇宙最大のバトルロイヤル!!』

ゴジラ後期の全盛期(或いは下り坂)の『東宝チャンピオンまつり』か、はたまた今はなき『東映まんがまつり』でやってた『マジンガーZ対デビルマン』等のヒーロー共演アニメ映画を最新技術の映像で本気で作ったみたいな作品でした。
真の意味での(大人も勿論楽しめる)子供向けエンターテインメント。
今日本でこういう事を本気でやってるのは『仮面ライダー』と『プリキュア』くらいでしょう。

MCUの最新作であるからして当然最先端を行ってるスーパーヒーロー映画なのですが、同時にとても懐かしい気分にもなりました。
70~80年代の「雑誌スターログ」に載ってたSF・アメコミ・パルプマガジンの世界。
もしホドロフスキー監督の『DUNE』が完成していたら『スターウォーズ』の漆黒の宇宙とモノクロームの宇宙船の世界とは又違う赤や紫のガス雲が煙る宇宙に派手派手しい宇宙船が飛び交うもう一つのSF映画のデザイン・潮流が出来ていたのかも知れないと言われてましたが、それを再現(?)したのが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でホドロフスキー版DUNEのデザイナー、クリス・フォスをひっぱり出して迄スターウォーズとは一線を画すスペースオペラをやって見せたマーベルですが、MCUと言う世界の中にも又違った世界があって『アイアンマン』『キャプテン・アメリカ』etc..の地球編と『ガーディアン~』の宇宙編、今回のソーは宇宙編に入ると思いますが『アベンジャーズ・インフィニティウォー』で今度はそれらの地球編と宇宙編がクロスオーバーしてMCU:phase2(?余り詳しくないすみません)が完結になるみたいですが同じくヒーロー映画のもう一方DCEUも次の『ジャスティスリーグ』そして2020年の『グリーンランタン』でこれくらいの世界観の広がりと新たなヒーロー映画の地平を見せてくれるでしょうか?
そう信じてとりあえず『ジャスティスリーグ』を待ちたいと思います。

話は戻ってソーですが、オープニングとクライマックスで流れる『移民の歌』の盛り上がり感と特に一番好きなシーンはヴァルキリー軍団とヘラの対決、それまでの鮮やかな画面とは打って変わってモノクローム調、スローモーションで舞い降りるペガサスに跨ったヴァルキリー達の攻撃を圧倒的な強さで殲滅するヘラ、この場面だけはまるでザック・スナイダー監督が撮ったみたいで短いシーンですが強烈な印象を残しました。

今回のソーラグナレクは画面の鮮やかさやタイトルのフォント、ピコピコ言う電子音のBGMや登場する武器・キャラクターデザインに至るまで80年代のアメコミやゲームを意識してるのは勿論ですが、アメコミと言うよりも寧ろイメージしたのがヨーロッパのBD(バンド・デシネ)それもフランスのメビウス等ではなくスペインやラテン系の作家フェルナンド・フェルナンデス(日本では未だに未訳)フィリップ・ドリュイエ(『ローン・スローン』の邦訳あり)の世界を実写化したみたいに感じました。

昔、雑誌スターログで外国のファンタジーイラストやコミックが紹介されててフランク・フラゼッタは北斗の拳やベルセルク等のファンタジーバトル漫画に多大なる影響を与えてますが、ドリュイエやアレックス・二ーニョ等のSFコミックはやはりマイナーなのか殆ど日本では知られてないのですがカルト漫画家・風忍に影響を与えていて『地上最強の男・竜』と言うトンデモ漫画を描いてるのですがこの『竜』を映画化して欲しいな~とソーラグナレクを見ながら思ったのでした。

何だかよくわからない感想でした。
オシマイ(∩´∀`∩)

イオンシネマ長久手にて。
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