ラブラドール

ロダン カミーユと永遠のアトリエのラブラドールのレビュー・感想・評価

3.3
オーギュスト・ロダンと弟子で愛人でもあったカミーユ・クローデルの作品制作と葛藤を描いた作品。

これまでロダンの作品(彫刻作品)は日本や海外の旅先でいくつか観たことがありますが、ロダンという人物についてはあまりよく知りませんでした。ロダンは日本でもよく知られた彫刻家ですね。肉体に魂を注ぎ込むというセリフが本作中にもありましたが、まさにロダンの作品には生命が宿っているようで惹かれるものがあります。個人的な嗜好でいえばジャコメッティよりもロダンの方が好みです。というより、ジャコメッティの作品はあまり理解ができません(苦笑)

本作はロダンが主人公という位置づけですが、個人的にはカミーユの葛藤やその作品制作の背景に興味を持ちました。作品中にカミーユの彫刻作品なども写されており興味深く楽しめました。
また、ロダン、カミーユに加え、モネやセザンヌなども登場し、何とも豪華な顔ぶれ。
当時の制作風景(に近いもの)が観られるというだけで、色々な余韻に浸れる作品でした。
ストーリーは少し単調でフランス映画特有の叙情的なシーンも多く、観る人を選ぶ作品かもしれません。
彫刻や印象派時代の絵画が好きな方にはおすすめの作品です。