ま

米軍が最も恐れた男 その名は、カメジローのまのレビュー・感想・評価

3.0
たまには真面目な映画を見て真面目にレビュー。
沖縄の人がなぜ米軍に対して毎回猛抗議するのか、本作を見たらその理由がなんとなく分かった気がする。

敗戦後、アメリカの統治下となった沖縄県。敗者は勝者の言いなりか、いや、それはおかしいと声をあげた一人の男がいた。その名はカメジロー。彼の"不屈"の精神、当時を知る人物などのインタビューや映像をまじえたドキュメンタリー映画。

戦争に負けたんだから支配された国に従うのは当然、そのおかげで戦後日本は繁栄出来たなんて思ってる人、自分もその一人でした…。

アメリカ兵により女性が何人も強姦されたとか、日本人を殺したのに罪に問われなかった等、当時を知る人がインタビューで語っていたが、そういうところはTVやマスコミでは伏せられている様な、放送されてもどこか他人事の様な。。

沖縄県民の怒りの代弁者となり、カメジローは怒った。アメリカ軍は彼が起こす団結行動やその精神が沖縄だけでなく、"本土"にも移ることを恐れたんだそう。

当時の総理大臣に対して堂々と答弁する映像がかっこよかった。一番大事なのはその精神が今も沖縄県民に受け継がれているところじゃないだろうか。誰も声をあげなかったらもっと好き放題やられていたのでは…という危機感もちょっと持った。

映画の内容としては欲を言うならもう少し本人の肉声のシーンを増やして欲しかったのと、ナレーションによる語りやインタビューが多かった印象。映画というよりもNHKのドキュメンタリー番組を見ている様でした。

カメジローさん、見た目は頑固な堅物っぽいんだけど、実際は優しくいつもニコニコした人、奥さんを大事にした人だったそう。
ま