米軍が最も恐れた男 その名は、カメジローの作品情報・感想・評価

上映館(2館)

「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」に投稿された感想・評価

miyagi

miyagiの感想・評価

3.5
いかにも報道特集のワンコーナーのような設え。と思ったら監督はTBSのアナウンサーやってた佐古忠彦さん。
いつのまにかプロデューサーやディレクターまでやってるとは。
これはいかに問題意識をもって職務を果たしていたかということの裏返しで、アナウンサーの鑑といえよう。
本作の主人公カメジローは、文字通り不屈の精神を携えたリーダー、真の政治家、カリスマと言えるような人物であり、歴史はやはり点と点を結んだ線で形成されていることを痛感する。
戦後の時代のことを昔と捉えるには早すぎる。
今後沖縄の基地問題の話題を目にするたびにそう思うことだろうと感じた。

しかしながら映像作品として、2時間近くほぼナレーションぶっ通しは正直シンドイ。
さながらブレイクなしの真夏のマラソン。
今月公開の次作も気にはなるが。。
mitakosama

mitakosamaの感想・評価

3.6
スカパーにて。大平洋戦争後の占領下の沖縄にて、虐げられる沖縄県民を率いて米軍に対抗した瀬長亀次郎のドキュメンタリー。

県民の1/4が死んだ沖縄戦。占領後は米兵による婦女暴行が多発した時代。
戦時中も本国に見捨てられ、戦後は対ソ連の米軍拠点としてやはり見捨てられた中、人民を率い組織を率いたカメジロー。

アメリカ側が、沖縄県民の労働組合を“共産主義”との名目で弾圧。

不当逮捕され病気になってもキチンと治療が受けられなかったりして、大変な思いもしたが、一方で県民のカメジロー人気が上がるという皮肉。

その後の県民集会も凄い人数。締め付ければ締め付けるほど人は反発するんだなとわかる。
アメリカのやり方もエグい。水道を閉鎖ですって。非人道的も甚だしい
カメジローの選挙立候補も剥奪しても、カメジローの意思を継ぐ者が当選を果たす。

アメリカが恐れるほとカメジローのカリスマが上がる。アメリカが敷いた民主主義にアメリカが負けるという、これまた皮肉。真の勝利は民主主義だ。

今の日本で反政治に対するデモがここまで一丸となるのは沖縄だけだろう。過酷な歴史とカメジローのいう“不屈”の精神が成し遂げた結束力。まさにガジュマルの木の様に力強い。
カメジローの口を封ずる事はできるかもしれないが、虐げれられた幾万大衆の口を封ずる事はできないby瀬長亀次郎。

米国は不当逮捕による刑務所への強制送還、市長の座を強制剥奪等、あらゆる弾圧妨害を行いながら、カメジローを下記のように分析していた。

米国担当者が私見や偏見を置いておいて、
冷静に客観的に分析している所に、
些細な事だけど大きな差を痛感せざるを得ない。

米国大使館首席公使への報告書の内容の一部より

瀬長亀次郎はダイナミックで多彩な個性を持った雄弁家である。
更に庶民性も兼ね備えている。
彼が有権者に語りかける時は方言を使い、内容は米国への敵意に満ちているものの、とても機知に富み、退屈で陳腐な決まり文句は使わない。
才能溢れる指導者である。

作品より抜粋
ひどい
本土の人は沖縄ほんとにどうでもいいんだな
そして傀儡政権、植民地
こんな奴がノーベル平和賞かよ、という答弁(現総理の親戚)

たんなる弾圧では亀次郎に勝てなかったからこそ、米軍は「とはいえ基地で経済は潤ってるから…」という世論操作の方針に転換したのかな?

いまは基地があっても仕方ない、とか現実的に撤退は無理……とか言ってくる人に対峙するためにも、NOと示し続けることに意味があるのだとも感じた

大杉漣が生きていたらなあ


監督のティーチイン付上映でした。
監督、
ジャーナリストだっただけに、随分と偏った沖縄の切り取り方をしてたし、
考え方もそんな感じだった。
20年間毎年沖縄に渡り、その経験上で製作された本作だが、
戦後これだけの時間の経過が沖縄を変えた、
そういった部分も是非、表現として取り込んでいってほしいと思う。
もちろん沖縄の悲劇は語り継ぐ必要はあるんだけど、
その一方向からしか見なくなったらダメよ。
少なくとも私の友人たちは、沖縄でとても幸せそうに暮らしている。
彼らは皆、
悲劇を忘れ、浮かれているんだろうか?
否!
それらの上で、人生を楽しんでいるんだ。
彼らのおばあやおじいも同じだった。
監督にも、こういう人たちとの出会いがあってほしい。
沖縄はいい所。
悲劇の象徴にはしたくないなぁ。
他者に気の毒とか思われたくないなぁ。

つ~~か、
本当ならこのイベントで我々の作品は公開を迎えるはずだったのに!
(-.-;)(-.-;)(-.-;)(-.-;)

誰の所為だ!?’`,、(’∀`) ’`,、





2018.12.15 シネマジャック&ベティ
なぼ

なぼの感想・評価

5.0
沖縄県民なら推して見るべき
現在の沖縄政治の根幹を知る、沖縄政治の精神を知ることができる映画
ラウぺ

ラウぺの感想・評価

3.7
この映画を観るまで瀬永亀次郎という人の事はまったく知りませんでしたが、反骨のジャーナリスト・政治家として中々に魅力的な人物でした。
沖縄は終戦直後こそ民主主義の啓蒙者としてのアメリカに好意的な空気があったようですが、収容所での待遇、婦女子への米兵の暴行、米軍用地をめぐる土地収用等の問題で占領者としての強権が発動されるようになると、必然的にこれに反発する空気が醸成され、亀次郎がその運動に身を投じるようになったのもむべなるかな、と思われました。
この頃の反米闘争というのは単純に住民としての権利の保障という基本的な要求によるもので、非常にシンプルであり、人々の共感を呼びやすいものであったことは容易に想像できます。
「反米のコミュニスト」としてアメリカ側からマークされた亀次郎とアメリカ側との様々なエピソードはこの映画の最も興味深いところで、痛快でもあり、なるほど希代のカリスマとしての亀次郎が伝説的扱いを受けるのも頷けるところです。

とはいえ、沖縄人民党員としての亀次郎には戦前からの共産党員としての活動があったこともあり、映画でこの点について意図的に避けていると感じるのもまた事実でもあります。
戦後間もなくから1970年代というのはいうまでもなく、東西冷戦期の真っただ中であり、共産党員に対してアメリカ側が過剰と思える対処をするのは時代的背景を考えるとこれまた当然の成り行きであったのではないかとも思います。(もちろんそれを正当化したり肯定したりするものではありません)
とはいえ、その思想の根幹がどこに立脚したものであったにせよ、これほどの人物が沖縄に居たということは非常に深い印象を残しました。

一方で、亀次郎の称揚が時代的背景を無視して現代において神格化されることには非常に大きな違和感があります。
亀次郎の反米闘争が住民闘争としての実態を伴ったものであったことから、この動きは現在の「オール沖縄」な闘争とシームレスに繋がっており、その原点であることは間違いありません。
純粋な権利の主張としての反米・反基地運動であったものが、沖縄が本土復帰し、施政権が日本に返還されたのちもそのまま継続され、そのうちに見るに堪えない思想的不純物(これは左右両派ともに言えること)が混入するようになった現在において、この闘争の正当性や着地点がまったく見通せなくなった状況では、亀次郎の人物評価を過剰に喧伝することの危険性も考慮しないわけにもいかないのではないか?と思います。
映画の最後に現在の沖縄の闘争と強い関連性を持たせる描き方にはやはりそのまま良しとする気にはならないのです。

戦時中の沖縄の受けた筆舌に尽くし難い悲劇や戦後の過剰な基地負担は明らかに本土に住む我々には容易に理解されえないトラウマだと思いますし、それを下敷きとした現在の沖縄の立ち位置が本土から見れば非常に奇異なものと思われてしまうことは大変憂うべき問題ですが、冷戦後のひと時を除いて極東の地政学的状況は過去1世紀くらいのスパンでは最悪と言ってよいもので、現実問題として沖縄の基地負担の軽減は非常に難しいのが現状だと思います。
究極的には沖縄以外の本土で米軍の極東アジアにおけるプレゼンスが維持されるような規模で米軍基地を確保しない限り、この問題は解決できないと思いますが、せめてその道筋が整うまでは、国内的軋轢は極小に抑えるべきだと思います。
左右両派の分断はこのまま進めば典型的ポピュリズムのダークサイドそのものです。
ダークサイドに堕ちないためには左右両派の代理戦争状態となってしまっている現状の沖縄問題を冷静な目で見ることができるように「不純物」を取り除く必要があるでしょう。
ネット界隈でもよく目にするフェイクニュースとしか思えない信憑性の低い情報の拡散や、意図的な偏向に基づく事実の歪曲などの拡大再生産を厳に慎まなければ、この混沌から抜け出すことはできないのです。

ドキュメンタリーとして非常に良質かつ、刺激的で示唆に富む映画でしたが、そうであるからこそ、人物評伝のみに徹して欲しかった、と強く思うものが残りました。
不屈という瀬長亀次郎が大切にしていたという言葉が興味深い。亀次郎の演説を聞きたいと集まった市民は多い時で十数万人に達したというが、民衆の多くが亀次郎を「不屈」のひとと呼ぶ。生前の亀次郎を語る娘さんによると、亀次郎が不屈という言葉が好きなのは自分を応援してくれる市民ひとりひとりの瞳のなかに圧政に屈しない意志のひかりが宿っていてそのことに勇気付けられるからなのだと。相手の瞳の奥に、他者のなかに理想や生きる価値基準を見いだす関係性が瀬長亀次郎と沖縄県民にはあったということ。
これを書いている2018年12月15日現在、フランスでおこった「黄色いベスト」運動のことを羨ましく思わないではいられない。マクロン政権の自動車燃料税引き上げに反対するデモは数十万人規模に達したとと聞くが、国政にかなりの影響を及ぼしつつあるようだ。ひるがえって第二次安倍政権以降、庶民の暮らしは苦しくなるばかりだが、大規模なデモがいっこうに起きないのがこの国だ。県知事にデニーを選んだ沖縄県民の民意を無視して辺野古の海が破壊されようとしている。「日本のデモクラシーは断崖絶壁の縁にある(マガジン9、12月12日付、想田和弘)」というが、わたしもあきらめるわけにはいかないと思えた。
ymura

ymuraの感想・評価

2.2
題材はとても魅力的。でももう少しテンポがいいと見やすいと思うのです。映画館では少し長く感じました。お茶飲みながら、お菓子つまみながら、テレビでみたい。
Josh2000

Josh2000の感想・評価

4.2
画面からカメジローの魅力があふれていた。力のある人間を観ることが出来て勇気付けられた。
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