ジョジー

少女ファニーと運命の旅のジョジーのレビュー・感想・評価

少女ファニーと運命の旅(2016年製作の映画)
4.0
ユダヤ人、ファニー・ベン=アミさんがナチスドイツ占領下のフランスで体験した実話を基にした物語。密告する人、助ける人、助けはしなくても見逃してくれる人、今まで観た映画でもどんな行動をとるかは人それぞれで。今作もそういう観点からは同じでした。
密かにユダヤ人の子どもたちを支援する施設があり、ファニーと妹2人も身を寄せていたのですが、密告により別の施設への移動を余儀なくされます。そこで世話をしてくれたマダム・フォーマンは迫りくるドイツ軍の危険を感じ取り、子どもたちをスイスへ逃がそうとするのですが…
列車での逃亡。途中からは子どもたちだけになってしまいます。年長の男の子エリーはナチスに捕らえられてしまい、ファニーにある手紙を託します。13歳のファニーがリーダーとなり、9人の子どもたちはドイツ軍に追われ、捕らわれ、ある時は助けられながら、スイスへの苦難の道を乗り越えていきます。
終始はらはらする展開の中、ファニーも小さな子どもたちも、自分たちの置かれた立場を理解し、知恵を絞って考え、成長していくと姿は、たくましくもあり、悲しくもありました…。
終盤、ファニーの妹が「悪いことならユダヤ人をやめれば」と言うシーン。予告編で観ていたにもかかわらず、胸を打たれました。スイス国境を目前に起こる奇蹟のような出来事には、思わず涙が溢れました。いい映画です。
ジョジー

ジョジー