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ゲーム・ナイトのJIZEのレビュー・感想・評価

ゲーム・ナイト(2018年製作の映画)
2.7
のれそうで要の設定にのれない突き詰めれば駄作に感じました。ただレイチェル・マクアダムスの有頂天で気が狂った感じは終始最高だ。一言で云えば予告編詐欺か。いわゆる仕掛けに次ぐ仕掛けみたいな本編のジャンルが何度も飛びとびで移行する超異種な面白い脚本を期待したが裏稼業や警官へのご機嫌取りのエピソードなど注文した料理とだいぶ違ったものを提供されたような苦い感覚の珍品である。

ただ序盤のムードの高めかたは何かトンデモない予兆を匂わせよい。いわゆる襲われた当の本人以外はぜんいん殺人推理ゲームの正当な順序に基づいた設定だと思い込んでおりシリアスとコメディが映像に同居してる感じは素直にうまい。雰囲気の対比で魅せる演出も中々のコメディが俳優たちの軽妙な物腰から醸し出されている。犬が床に付着した血を舐めて誤魔化し切れない感じも作風がお茶目だなあと。

いわゆる作品の盲点はルールの定義を映画の冒頭に置いてないがゆえに観てる側も錯綜してしまいどうでもいい感じになってしまう傾向があるのではないか。主人公の兄のどうしようもない設定や腕に銃弾が貫通してあたふたする描写などもそれ以上の何かに繋がる要素へ昇華していない。ほぼ何でもありの明確な定義がない条件下で書き換えられてもどう楽しめと。つまりのれそうで結果のれない理由は全部の動機付けがお茶を濁した状態で沈下しているそんな気がしました。要の設定の期待値が高かっただけに内容はボヤけてだいぶ薄っぺらかったです。
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