Buffalo

マーシャル 法廷を変えた男のBuffaloのレビュー・感想・評価

4.1
サーグッド・マーシャル。大学で米現代史やアフリカ系アメリカ人の歴史、公民権運動の授業を取ると聞く名前だ。アフリカ系アメリカ人初の最高裁判事となった彼の若き頃の活躍を法廷にフォーカスして追った作品。
時は第二次大戦中の1941年。ニューヨーク近郊のコネチカット州。東欧出身のユダヤ系弁護士サムと急造のチームを組んだサーグッド・マーシャル。使用人のアフリカ系男性を被告、白人女性を原告とする旗色の悪い裁判を、緻密な分析と的確な証人尋問で陪審員裁判の形勢を変えていく。
他方、ユダヤ系であるサムへの露骨な差別も映画で濃厚に描かれるのが胸に刻まれる。おそらくユダヤ系であろう彼の妻が、(東欧系ユダヤ系の人々の間で話されていた)言葉(イディッシュ語)で、ポーランドに残る親戚の収容所送りをサムに伝えた場面なども、印象に残った。
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