グリフィスとブランチ・スィート1911年〉
ヴァイオリン演奏;安田つぐみ
1911年はグリフィスが監督となって3年目です。
すでに膨大な数の作品を監督しましたが
珍しいのは「男ありて」です
これは当時のグリフィスにとっても現実的なリアルなアメリカの田舎もドラマです。
■メアリー・ピックフォードが〈バイオグラフ社〉を移籍したため、1912年のリリアン・ギッシュのデビューまでの間に新たなヒロインとなったのがブランチ・スィートであった。それまで俳優が前面に出ることが無かったが、他社ではメアリーをはじめスターの名前を前に出すようになる。作品重視のグリフィスもやがてより俳優の魅力を引き出すように、11年以後はバスト・ショットなどあきらかに俳優にカメラを近づけるようになる。
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「男ありて」
Making of a Man
1911/U.S.A./16コマ/20min
監督:D・W・グリフィス
原作:ジョン・フレミング・ウィルソン
脚本: R.L・ボンド、レオナ・ラドナー
撮影:G・W・ビッツァー
出演:ブランチ・スウィート
デル・ヘンダーソン
メーベル・ノーマンド
●田舎にやって来た旅役者たち。若い娘は彼氏がいるが一座の俳優に口説かれ、結婚すると家出するが…
■新聞記者で作家でもあるフレミング・ウィルソンの原作を映画化。アメリカの地方を授業する俳優と田舎娘の悲劇は現実にもありがちな出来事だった
(撮影:ニュージャージー州 フォートリー 公開: 1911.10.5)