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ゴールデン・リバーのytmkのレビュー・感想・評価

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)
3.6
観ている間中自分の傍観さが…
なんだか空しかった

味わい始めるのに時間がかかった

見応え、美しさ、現実逃避…
ファンタジックに求めるそれらは見当たらなかった


ジョンCライリー
ホアキンフェニックス
ジェイクギレンホール
リズアーメッド


今を、役を生きて、そこにいた
等身大なのかと見紛うばかりに

イリーは強い
彼を侵そうとする、自然や事件や追っ手や運命その全てを跳ね除けるほどに

チャーリーは熱い
護ろうと、貫こうと、諦めようと、決めようと独りで背負ってしまうほどに

モリスは受け入れる
夢も、自分のズルさも、人が変わろうともがく事も、死も

ウォームは解(と)かす
他人の心を、諦めを、友情まで芽生えさせる、ゴールドを浮かび上がらせ欲望や本心まで炙り出す、最後には自分自身さえ溶かす


ホアキンフェニックスは
役の温度を演じ分ける
しかもチャーリが
誰も何も触れる事ができないほど、ギラギラと熱く痛々しい時から
失って、見た目は痛々しいが、存在自体、他人が触れる丁度いい温度に変わっていくのも
心地よく感じた

ジェイクギレンホールは
瞳の輝きを自在に演じる
その役の他人との距離を、瞳を追っているだけで
推し量る事ができる

リズアーメッドは
美しかったのだな、と唸った
ウォームが真正面から見つめる顔や、他人の話を聞いている時の柔らかさ、語りかける時の聡明さや説得力を顔立ちの潔癖感が引き立てていた

ジョンCライリーは
ウェスタンがよく似合う
まるで保護色 カモフラージュ柄
何の説明もなく、時代や状況に違和感が無いのは一重に彼のなせる技か
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