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リロ&スティッチのKAKIPのレビュー・感想・評価

リロ&スティッチ(2002年製作の映画)
4.2
いうゆるスティッチはフランケンシュタインの怪物であり破壊衝動のみの存在であったが家族、オハナという関係を得て実存を得ていく。

そして自分が孤独であり他人との関係性を不器用に得ようとするために悪戯を行う。
それはリロも同じであり周りからの違いからマイノリティである点も挙げられる。

ナニも両親を失い仕事に就き幼い妹を養うという過酷な状況にいながら妹を手放せないのは妹という家族のつながりを失うことにより自分の存在を失いたくないのであろう。

最終的に宇宙社会での弾かれもののジャンバとプリークリーも加わり5人で擬似家族を形成し血縁や人種に縛られない純粋な関係性。
血縁関係にあっても失われつつある家制度や家族の境界線。
相手を思いやる気持ちや愛情の深さがファミリーアイデンティティなのではないか。

自分を自分であると識別してくれるのが家族であるがそれを人間感覚に求めることの難しさからペットに理想の家族像を求める事例が増えているがそういった面でもスティッチは本当の理想の家族像とも言えるのかも知れない。
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