F亮

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴーのF亮のレビュー・感想・評価

4.6
(やや、ネタバレあり)
英霊=メリル・ストリープここにありって感じだ......まさか、号泣するとは思わなんだ。


映画冒頭でドナが死んだと言われた時は「は!?バカか!?前作の感動台無しかよ!?」くらいの気持ちになりかけたけど、「まぁスケジュールとかギャラとかあるんでしょ......なんだったら最後だけ出てきて1曲歌って帰るんじゃね?」なんて斜に構えたのが間違いだった...。

何が恐ろしいって構成力ですよ。
まず、前作を見ていてドナが明るくて歌が上手いおばさんだって事はわかっている観客に、リリー・ジェームス演じるドナの過去話をみせて、彼女がそういえばシングルマザーでかつ女手1つで娘を育てた強くて素敵な女性であるという事を思いださせる。
これに加えて、ドナがいないダイナモスの『I've been waiting for you』にソフィを産んで島に1人=孤独ではなくなったドナの回想を重ねて、母になった女性の嬉しさとメリル・ストリープの不在を強調される......。ここまでの畳み掛けで割と涙腺ヤバくなり、ラストの母になったソフィのシーンにのみ娘の祝福に現れ去っていくメリル・ストリープ=ドナで感涙という流れ。メリル・ストリープの歌唱力もさる事ながら、脚本で完全に感情をコントロールされている事に気がついた時は少し悔しくもあった笑。

ABBAの曲を劇場でもう1度!くらいの感情で見にいった、本作でしたが、大事な何かを思い出させてくれる名作でした!

続編だからってバカにはできねぇよな...まさか『Super Trouper』で泣かされる日がくるたぁなぁ......。
F亮

F亮