七沖

ヴェノムの七沖のレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
3.9
〝最も残虐な、悪(ダークヒーロー)が誕生する。〟
ホラー・グロに耐性のない自分にとって、恐怖しか感じないキャッチコピー。だが、フタを開けてみると予想外の内容に驚いた。

記者のエディは、非道な人体実験の噂が立つライフ財団に忍び込む。そこで見つけた宇宙生命体ヴェノムに寄生されてしまう。ヴェノム奪還を狙う財団から追われることになり、エディとヴェノムの奇妙な逃避行が始まる…というストーリー。

予告がものすごく怖そうで、劇場スルーを考えていた。だが、フィルマークスにアップされるレビューを読んで「案外イケるかも…?」とおっかなびっくり観賞した。
結果は…








「ウィー!アー!ヴェノム‼︎」
すごく楽しかった!
エディが寄生されるまでは怖いシーンも時々あったが、寄生後は王道バディものとして普通に楽しめる。
ヴェノムが意外と聞き分けのいい子で、ドスの利いた声とのギャップがシュール(笑)。

ただ、消化不良な点もある。
ヴェノムが地球に留まろうとする理由が不明瞭で、セリフだけでサラッと説明されるので釈然としない。
ヴェノムに人間味がでないようにするためかも知れないが、なんかもうすでに充分人間味に溢れてるので、地球を気に入った理由もぜひ尺を取って描いて欲しかった。
あと、これはビビりの自分が言うことではないのだが…もう少し悪役っぽく無慈悲に振舞っても良かった気がする。せっかくのダークヒーローなのに、これではほとんど善玉だ。

だがそのおかげもあり、自分にとって良い意味で期待を裏切られる作品だった。
七沖

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