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ヴェノムの2049のレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
3.6
ポスターに偽りありな本作。残虐でもなければ最悪でもない…スパイダーマンと絡ませたいがためにR-指定を避けた結果なんとも緩い作品になってしまった。

ヴェノムは最初こそエディを脅したりするものの、すぐにエディを気に入り、エディの言うことを聞くようになる。もちろん人も殺さない。これじゃあスーパーパワーを持ったペットじゃないか。合体すると宿主の思考が読めるようだが、それだけでエディを気にいるなんて余程共感したのか?っていうかエイリアンが人間に共感って…

色々ダメな部分はあるが、一番ダメなのはやはりR-指定を避けたせいで血が一滴も出ないこと。エディの元職場での警官隊との戦闘なんか四肢が千切れ、首が飛ぶ阿鼻叫喚の地獄絵図アクションにすればとんでもないホラーアクション映画になったと思うんだが…血が全く出ないというのはアクションから緊張感を削ぎ落とすのと同じだと思う。ヴェノムのヴィジュアルだけはかなり醜悪なので余計に違和感を感じる。
ただアクションシーンの実在感を持ったヴェノムのCGは凄い。ヴェノムの圧倒的なスピード、パワー、重量感が感じられるアクションは秀逸だ。これに恐怖があれば更に凄いアクションになったのにもったいないなと思う。

ラストシーンでの強盗を喰う場面は流石に違和感がありすぎる…床に血もついてなければ店主も「エディ、さっきのはなんなんだい?」…目の前で人間喰われたらそんなに冷静じゃないでしょ…

バディモノ的な楽しさは確かにあるが、それによって映画全の雰囲気が軽くなっていしまっている…それをどう感じるかで意見が分かれそうだ。
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