chiisakattaonna

BPM ビート・パー・ミニットのchiisakattaonnaのレビュー・感想・評価

4.0
薬害エイズを学んだ折に観てみた。
沢山のアンビバレントが、
長い時間をかけて人々の輪郭を描く。
感情の表現が繊細で丁寧な映画だった。

副作用の苦しみと、新薬への不信感。
薬害対策への優遇に、
理解と反発を示すマイノリティ。

大切な人の死に耐えられない弱さと、
共に生きたいと思う優しさ。
1人で死を迎える恐怖と、
誰かを巻き込むことへの罪悪感。

生と死の、わかりやすすぎる明と暗。

また、監督こだわりの議論シーンも然ることながら、病状や薬効の説明が細かく、専門性の高さに驚いた。

もっと深く知りたいし、
その上でまた改めて観たいと思った。