ACT-UPの映画ということで、かなり楽しみにしてたんだけど、わりと小粒な印象だった。
良かったのは、アクトアップのミーティングシーンにかなりボリュームが置かれていた点。運動の「あるある」がいっぱいなんだけど、台詞回しがフランス的で説明くさくなくて飽きさせない。
ミーティングでの個人の語りや、思考の対立によってキャラクターに奥行きが与えられていたし、運動の難しさも描かれていたと思う。
比べるものじゃないけけど、抗議や運動の迫力、メッセージ性は「ACT-UP United in Anger」の方が強くて、そこはどうしても物足りなさが。
ただ、運動体の中の話としてはBPMが細やかだったんじゃないかな。
全体的にこじんまりとした印象も残るけど、やっぱり、いまの時代にHIV/AIDS運動を描いたのは大切だと思う。
「たかが世界の終わりに」とは違うタイプの閉じ方、ロマンチック。
セックスシーンが多いんだけど、好感度高いタイプ。今まで観た映画の中で一番、コンドームの使用を細かく撮ってたと思う。病院でのシーンが良かった。