おじょー

BPM ビート・パー・ミニットのおじょーのレビュー・感想・評価

3.7
知識のない人間には難しい単語が飛び交う映画。

これがリアルなんだ。

差別ー。
同じ人間なのに、違う目でみられる。

政府、製薬会社、世間に対しエイズ/HIV問題を真剣に身近に考えてほしい、自分たちの命は残り少ないんだ、と訴え活動を続ける日々。

血に見立てた液体を入れた袋を投げつける行為は正直驚いた。
製薬会社にのりこみ、警察に捕まって数時間聴取されたあと、解放されたショーンが仲間たちと電車に乗っていた時、本人ははぐらかしたが、あの時のショーンの言葉は本心に聞こえた。

ACT UPの活動は生きるため、そしてこれ以上自分たちと同じように苦しむ人が生まれないよう、まさに命を削りながらの活動。

ある高校での活動中、女子生徒に差別的な言葉を言われたナタンに対してショーンが取った行動にときめいてしまった。
あのシーンが頭から離れない。
この映画の中で一番印象に残っている。

無知は敵。まさにその通り。

エイズとHIVは同じだと思っていた。
エイズ患者=死というイメージだった。

今作をきっかけに、エイズ/HIVについて知りたいと思う人が増えてほしい。
そして1人でも多く正しい情報を得てほしいなと思う。
おじょー

おじょー