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女王陛下のお気に入りのvのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.6
ヨルゴス・ランティモスの新作を観る前に予習しようと思い鑑賞。
ベースには喜劇みたいな演出が多く、宮廷を舞台にして、ヘンテコな仮装のようにすら見える貴族たちと、ヘンテコなダンスを繰り広げるパーティの中で、アン女王の寵愛を奪い合う女たちの三角関係が描かれている。
没落した上流階級の地位を取り戻そうと、奮闘するアビゲイル(エマ・ストーン)は宮廷内の人々の肉体的な欲望を巧みに利用することで、どんどん権力を得ていく。だが結局はセックスを利用していたはずの自分もその輪の中から抜け出せないような息苦しさに気づいてしまうちょっと苦いお話だった。
ランティモス作品を見ていると、暴力性とセックスが紙一重であるかのように思える瞬間がある。本作も誘惑していたかと思うと突然相手を殴ったり、でもそれが相手をその気にさせる方へと作用するといった描写があった。
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