さまんさ

女王陛下のお気に入りのさまんさのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.6
オリビアさん、ドラマの「ナイトマネジャー」で知った女優さんで、そちらも主役のトムヒドルストンそこのけの圧巻のパフォーマンスです。

不機嫌と癇癪とイタズラ心に優越感、友情、愛情、嫉妬、哀惜、孤独、もうありとあらゆる感情のごった煮状態を、こんなにも矛盾のままに表現されていて、それが女王の人間らしさとして画面にあらわれています。

エマストーンも如何にも純真なフリで内面ドス黒性格悪いです女子で、徹頭徹尾性格悪いままで最高でしたね。
うぅーさーーーーぎぃーーーーーーーー!ってなりましたけどね。
映画館の中で思わず悲鳴をあげそうになって、ハンカチで口を押さえるという淑女みたいな真似をしてしまいました。
レイチェルワイズとマークゲイティスが夫婦って、もう凄い自分の中で完全体、インテリゲンチャの権化ってビジュアルで、最高でした。映画の本筋とはあんまり関係ないけど、ゲ兄って立ってるだけで陰謀巡らせてる感ありますよね。
決して自分では手を下さない感のゲ兄と、邪魔者は何としても排除のレイチェルワイズの夫妻って良いわ…。
衣装もむちゃくちゃツボでした。
マニッシュなお衣装よかったです。
乗馬服カッコ良かったですね。
お顔のレースも素敵でした…(ため息)。

アクセント的な役割のニコラスホルトがまた達者でした。
こないだ見たサリンジャー役と全然違って(役者なんだから当たり前なのでしょうけど)、感嘆しきりでした。

日本のイケズの本場、京都生まれなんですが、イギリス王室のイケズはやっぱり凄かったです。
遠回しな揶揄から露骨で不躾な挑発に、ボディコンタクトまで、精神的にも肉体的にもコテンパンにする容赦なさがありました。

エンドロールの文字が均等割り付けで、読み付けないので困惑しました。
最後にエンドロール読むのが好きなので、あんなに読みにくいと困ります。
あまり精神が落ち込んでいない時に見たほうがいい映画です。