映画の味方あっつマン

ザ・スクエア 思いやりの聖域の映画の味方あっつマンのレビュー・感想・評価

3.9
美術館のキュレーターとして有名なクリスティアンは、良き父親であり、慈善活動を支援するなど、周囲から尊敬されていた。他人への思いやりを促すインスタレーション「ザ・スクエア」の準備に追われていたある日、彼は財布とスマートフォンを盗まれてしまう——。

第70回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。

ブラックな「社会風刺」が見所の作品。面倒ごとに巻き込まれないために、見てみない振りをする。文句は言っても、当事者にはなりたがらない。これは、日本でも良くある事だ。この当事者意識の無さが、どれだけ怖いのか、この映画を観て思い知らされた。

特に、2時間辺りから最後にかけて、映画の表現に凄みが出て来る。それまでは、時間をかけた前置きだと思う。

「社会風刺」だけあって、欧州の情勢を知っていたら、もっと深く作品を理解できたのかもしれない。