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バック・トゥ・ザ・フューチャーのmickeyのレビュー・感想・評価

5.0
傑作。
初めて観たのは確か小学生の頃。
作中では分からないことだらけで「カルバン・クライン」「ロナルド・レーガン」「ジョン・F・ケネディ通り」「チャック・ベリー」等、親に質問しながら観た記憶があります。
アメリカ史を知らないと楽しめない小ネタがたくさんあるにも関わらず、小学生の自分があんなに興奮できたのは、タイムトラベルという題材だけでなく魅力的な登場人物とアメリカ文化が新鮮だったからだと思います。
スケボー、ウォークマン、エレキギター、マーティのファッション。
近所に住むマッド・サイエンティストとピタゴラ装置はアメリカ文化ではないですけど。
高校生のマーティがジェニファーに「親に内緒で車で泊まりに行こう」とキスをする。あぁ、高校生になるとこういう未来が待ってるんだなと漠然と憧れた小学生。


全然違うじゃん、現実は!!


85年の映画ですよ。大らかさという点で既に日本の遥か先を行っていた気がします。今の邦画でもこんな描写はできるのか?と。
作品が持つ大らかな空気は今の日本に必要なんじゃないでしょうか。

とても共感する場面があります。
マーティが「オーディションテープを送ってはねられたら二度と立ち直れないよ」と言う場面と、ジョージが自作小説を見せようとせず「面白くないと言われたらショックだから」と答える場面。
人は誰もが自分を表現できる心の拠り所を持っている。
そこに共感するし、だからこそジョージを応援できます。小学生の時は、ジョージがビフをやっつける場面でただ喜んでいましたが、成人してから観るとより心を動かされるんです。

ということで、自分にとってBTTFはSF映画の枠を越えた愛しい人間ドラマとコメディの傑作です。

P.S.ジェニファー役クローディア・ウェルズのマーティとの相性は抜群!続編も大好きですが、彼女が降板したのは残念でした。
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