たむ

旧支配者のキャロルのたむのレビュー・感想・評価

旧支配者のキャロル(2011年製作の映画)
1.9
映画製作には狂気や魔物がひそんでいると思いますが、この作品もそれをとらえようという意欲作なのでしょうか。
映画美学校で高橋洋監督が撮った作品ですが、教師と生徒の葛藤が、監督と女優の葛藤に移り、なんとも無茶苦茶な芸術論が展開します。
映画の撮影を映画にするのはよくあり、たいてい面白いものですが、本作は、その意図や狙いはわかる一方、全く面白くないです…。
映画を志す夢とそれが砕かれていく過程が撮影ともに描かれるのですが、最初に思い描く結末から特にサプライズもなく、予想したままに終わっていきます。
夢にひそむ狂気と魔。
テーマとしては面白くなりそうなのですが、この映画には、信頼すべき師匠は存在せず、旧支配者だけが生き残る世界観に、ゾッとするというより、へぇ、以外の感想が出来てませんでした…。
たむ

たむ