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チャーリーズ・エンジェルのShinMakitaのレビュー・感想・評価

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)
1.0
私設諜報機関タウンゼントのエージェント=通称エンジェルのメンバーであるサビーナ&ジェリーが、新型電力エネルギー装置カリストの開発者エレーナの身柄をガードすることになるが…

という「チャーリーズエンジェル」を鑑賞。

以下、ネタバレーズエンジェル。


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テレビシリーズ、そして20年くらい前の映画版2作の流れを汲んだ新作です。なるほど、007と違ってエンジェルたちがどんどん世代交代してボスレーも世界中にたくさんいる設定なら、いくらでも70年代から地続きで描けますよね。どんなキャストでいつ作っても「続編」にできる強みがあります。

しかし本作の問題は、チャリエンの新作なのにチャリエンスピリットが全く無い、という点。

そもそもチャーリーズエンジェルというのは、男を喜ばせるアイコンなんですよ。セクシーでゴージャスな3人の美女が活躍するアクションで、そのアクションもユルくてソフト。基本明るく軽いストーリーというのが約束だった気がします。要は(プレイメイト風美女が身体を健康的に動かしているのを楽しむ)がコンセプトだったと思います。これ、日本の方が早くて、既に1960年代終わりに「プレイガール」なんてドラマがありました。

つまり平たく言うと、チャリエンスピリットとは、「男の楽しめる要素」に他なりません。

本作、冒頭のアクションシークエンスに入る前の会話からして、ザ・女性映画って感じでしたよね。男のエゴを打ち砕く、全女性たちの宣戦布告のようでもありました。メインとなる3人たちのルックスの違和感も特徴で、単体では3人とも美形なんですが、身長のバランスが悪過ぎません? 3人横並びでキメポーズ!なんてのはハナから考えていないってことですよね。

つまりは、これはチャリエンの続編ではなく、「チャリエン風の女子会映画」に他ならないわけで、あくまで雰囲気を楽しむ映画に過ぎません。ストーリーは破綻しているし、オチは適当だし、アクションに派手さと新味はないし、一本のハリウッドアクション映画としたらクオリティは低い方だと思います。

あと、エレーナが会社の罪もない警備員を殺害してしまった件に悔恨が全く無いのが猛烈に違和感。あれ殺す必要あった?
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