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女であることのleylaのレビュー・感想・評価

女であること(1958年製作の映画)
3.9
川島雄三監督作品、原作は川端康成。
まず驚くのは、♬女、それは〜♪と若くて妖艶な美輪明宏さんが歌うオープニング。
美輪さん素敵♡歌詞は谷川俊太郎。

屋根スレスレを飛ぶ戦闘機と不穏な強風の冒頭から暗いストーリーなのかと思いきや、原節子、久我美子、香川京子がそれぞれ違った個性の女性を演じていて「女であること」は不自由も多いけれど、こんなにも奔放なのかと思わせてくれる清々しい作品でした。

子供のいない弁護士夫婦、佐山(森雅之)と市子(原節子)の家に、家出して転がりこんできた友人の娘さかえ(久我美子)の天真爛漫な態度にみんなが振り回される。そして、さかえによって市子の秘めていた女心までも呼び起こされ…

女性のしたたかな逞しさと、さかえの言いなりになる男性たちの単純さの対比が面白い。今の時代なら“男とは・女とは”と言うこと自体NGなのだろうけど、本能的なところは昔も今もそうは変わっていないのかも。

2階にリビングがあるのは、当時では珍しい気がする。階段の行き来がいいアクセントになっていました。
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