JIZE

さよなら、僕のマンハッタンのJIZEのレビュー・感想・評価

3.4
文化都市NYCの色々をそれなりに人生を始発点に置き歩み始める一人の青年の視点から紡ぎだされていく。王道アメコミものから発掘品の佳作まで不思議な異彩を放つマーク・ウェブ監督の新作にして時代性が反映された郷愁感が濃い一本だった。本作はNYCの街並みを若者向けに映し出した観光映画では決してないのでご注意を。

見えみえな物語に主人公のパッとしない外観など舞台の文化の発信源として名高いNYCに対しては対が取られていた。また息子と父親の心の機微を繊細に映し出しそれがやがて他愛もないがごく普通の愛情へと昇華させている。悩める若者や成長してない迷える大人を通して人間の在り方を導き出す優しくて暖かい作品だ。
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