クリムゾンキング

熱砂の秘密のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

熱砂の秘密(1943年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

命かながら生き延びた英国兵士が砂漠にあるホテルにようやく辿り着く。しかしそこに進軍してきたドイツ軍が!
万事休す!のところで、空襲で死んだ給仕になりすましやり過ごそうとするが、実は、その給仕はドイツのスパイだった!

もう設定から面白い。
ワイルダーなので面白いのは当たり前なのだが、ドイツ軍の補給地点「五つの墓」の謎をめぐっての知略の応報などは観ていてとてもスリリング。

一方で敵側ながらコメディリリーフとして扱われるイタリアの将軍が憎めないし、ロンメル元帥を演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムもドイツ人らしい潔癖ぶりを発揮していて(ド偏見)インパクトがデカい。

イタリア人将軍との思わぬ再会など明るい終わりに見せかけて実は、、、の下の日傘のシーンはなんとも言えない余韻が残るが、コメディとシリアス絶妙の塩梅が光る本作のラストとして、進軍する英兵士たちを同じくコメディリリーフのホテル支配人が見送るラストは色々と感情が巡りとても良かった。