麻薬でのし上がっていくギャングのボスをウェズリー・スナイプスが怪演。
ダウンタウンの麻薬汚染と根底にあるアメリカの社会問題をギャングファミリーの結束やはみ出し刑事の苦悩、マフィアとの抗争を絡めて描写。
金に執着する若いギャングたちの孤独と暴走をクールなバイオレンスアクションに仕上げたマリオ・ヴァン・ピープルズのセンスが光る。
ラストシーンへの伏線(フリ)も絶妙で勢いだけの物語に終始しないよう、丁寧に脚本が練られいる。
日本では考えられないような話だが、実際にアメリカでよく似たことが起きているのかと思うと、同国での麻薬問題の根深さと恐ろしさを痛感させられる。