Yori

ラッカは静かに虐殺されているのYoriのレビュー・感想・評価

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自分には評価ができない映画。
RRBSの勇敢な記者たちのドキュメンタリー。

日本の映画では考えられないような、本物の死体や処刑映像などが多数出てくる。血ももちろん作り物ではない。人が屋上から突き落とされている写真、手首を切られている写真、記者のお父さんが処刑されている映像や、首を切られた死体や生首など、目を瞑りたくなるような映像ばかりだった。

明日を安全に生きることを保障されている日本人にとってはどこか他人事に思てしまうんだと改めて感じた。ニュースで目にするシリアの社会情勢を見ても「こんなことが起きているのか、大変だな。」としか思わない人が多数であると思うし私もそのうちの1人だ。そういう人に見て欲しい映画だった。しかしこの映画を見ても、日本人とは顔の系統が違うし、異言語だし、何もかもが非日常でやっぱり他人事として捉えてしまうんだと思った。でも、他人事として捉えているからこそ最後まで見ることのできた映像だと思う。日本人がこんなことをされている映像は耐えれない。でも普段見るニュースより、ちゃんと世界情勢を知ることができて良かった。
自分がこんなに平和に生きている中、違う国では罪なき市民がISISの何百人のために何千人と殺されている。子供たちはISISの材料にされ、小さい子供がクマのぬいぐるみの首を切って遊んでいる。私がこの国に住んでいたら絶対にできないことをRRBSの記者たちが命をかけて行っていることに深く感銘を受けた。

普段のニュースでは「こんなことが起きているのか〜」としか考えられなかったが、この映画を見て「どうすればこの情勢が変わるのか」考えられて良かった。でも、どれだけ考えても結局は願うことしかできない自分が本当に無力だと思う。それでもこの平和な日本に住んでいることに感謝して時間を大切に生きようと思えた。

世界情勢が知りたいというより、少しの怖いもの見たさで見てしまった映画だけど、それでも見て良かった。まじで語彙力が無さすぎるけど、死ぬまでに一度は見るべき映画だと思った。勇敢な記者の方、本当の現実を死と隣り合わせになりながら伝えてくれてありがとう。平和が訪れますように。
Yori

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