kazy0324

パティ・ケイク$のkazy0324のレビュー・感想・評価

パティ・ケイク$(2017年製作の映画)
4.1
僕がこの映画をで要約するなら「泥臭い努力の末にある何かをつかむ話」と言う。

(面倒なので、しかも調べたらわかるので)あらすじはすっ飛ばす。

この類の、ある意味スポ根系とも言える作品の王道は「恵まれない環境にある主人公が血の滲むような努力をして報われる」というものだろう。こういう分かりやすい話は正直に言って感動的だし、面白い。

ただ、現実は違う。死ぬ気でやったことが報われないなんて日常茶飯事だし、そもそもそんな努力が誰にも認められないことだってある。良い悪いの話は別に、そもそもそういうものだ。どんなに努力したところで、結果が出せなければ誰も何も認めてくれはしないのだ。
英語ならSunshine and rainbows、日本語ならお花畑、これだけが現実じゃない。

この映画は頑張る人達に対してこの嫌な現実を突き付ける。都合のいい展開にならない「嫌な」映画だと思う。
ただ、あなたの努力が意味のあるものなら、意味があると思えるものなら、きっと誰かは認めてくれる。うまくいかないことはいくらでもある。大多数に認められなくても頑張る価値はある、死ぬ気でやれ。それがきっと自分だけじゃなく誰かにとっても大切な何かになるから。

これを伝えたいだけの映画。改めて見てまた泣いた。
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