重くて…逃れたいほどの陰鬱
しかし 誰も逃れられぬ
生きた上での責任が
一人一人の記憶にはあるのだろう
真実とは いわば曖昧な記憶の集合体
時に都合よく脚色や歪曲を施し
心の雪原奥深くに封じ込めても
永遠に溶けない雪はなく
罪は影となり 足下を引きずり続けるだろう…
この極限の精神を 正気と狂気の狭間で演じた
永瀬正敏と菜葉菜の気迫は凄まじかった
作品の中心で 強い重力を構えてるようで
彼らを中心に 外縁へと歪んでゆく
いびつな人間模様が 淡々と映っていたんだなぁ
この社会において 何でもすぐ手に入る情報と
どうとでも装飾できてしまう 嘘や罪
しかし 決して消去はできない真実の
それぞれの在り方が とてもリアルな映画だった