SATDAN

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のSATDANのレビュー・感想・評価

5.0
元DCアンバサダーとして試写会で鑑賞。はっきり言ってDCEU最高傑作。期待値120%のところを500%で来た今年度最高傑作。しかもMCUファンには感動のサプライズも入ってる!

まずは溢れ出るキャラへの愛と原作へのリスペクト。監督の政治的思想を表現するため原作への愛など微塵も感じられなかった『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』とは比べ物にならない。本作のハーレイはハンマーで気絶させるなどという甘い描写ではない。出会う敵は即射殺し、首を切り裂いて血飛沫が飛ぶ。これぞ本当のハーレイ・クインだ。

さらにスーサイド・スクワッドへの理解もしっかりしている。開始10分もしないうちにバタバタキャラが死んでいくお約束展開をきっちり踏襲しつつ、「こいつはもう少し生かして期待させよう」「こいつはあっさり殺して驚かせよう」という、「誰が死ぬか分からない」スーサイド・スクワッドの魅力がスクリーンで楽しめる。
各キャラの描写も丁寧で、有名キャラは勿論マイナーキャラに至るまで、ビジュアルも描写も完璧。観賞後は全員好きにならずにはいられない。おまけにゴッサムヴィランが3人ほどカメオ出演しておりDCファンへの目配せも完璧。

これだけ原作愛の詰まった作品を作っておきながら、エンターテイメントとして完璧な作りなのも凄い。何も知らなくても100%楽しめる上にテーマ性もバッチリ入っている。映画としての完成度が高すぎる。

そして何と言ってもクライマックス、感動のサプライズが待っている。自分はMCUを一応追っていてDC派の人間だが、それでもこのサプライズには思わず涙ぐんでしまったのでMCUファンには感涙ものだろう。この人をこの役柄で出したのはあまりにもズルい。これで泣かない奴がいるのか…

というわけでとにかく最高傑作以外の何ものでもない作品であると断言する。この夏は今すぐこの映画を観よう。非の打ち所はほとんどない。誰もが楽しめる作品であり、これを観ずに今年の夏を終えるのはあまりにも惜しい。コロナで窮屈な毎日だが、感染対策をしっかりした上でこれだけは観に来て欲しい。絶対に公開させない2時間があなたを待っている。
SATDAN

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