高尚であればいいってもんじゃねえ
汚いガーディアンズ
前作の悪いところを添削し尽くしたような続編。ちょっと題材が題材だから、これを続編と名打つのはズルい気もしなくもないが、我が落涙に免じて許してやろう。
ベトナム戦争は未来永劫いじられるんだろうな…
しかし、まあよくこんなの作ったな(笑)ガーディアンズみたいなユーモアもありつつ、なによりしっかりと”悪役”してるとこに感動した。悪役とは名ばかりで、実は良い人たちの茶番劇なだけの前作とは訳が違う。残虐で、下品で、R15指定をすこぶる効かせたゴア・エンターテイメントに変貌。その暴れっぷりと容赦のなさは悪役然である。
でも何がすごいかって、その悪役という彼らの立場を、今作のメインテーマたる”ベトナム戦争の風刺”にも活かしてるところよ。腐りきった政府に反発する彼らの姿は、71年のアメリカ国民そのもの。かつ、正義から逸脱した”悪役”だからこそ、その反発に説得力と厚みがあり、我らは応援せずにはいられなくなる。
ネズミの正体が明かされるシーンなんか号泣必至。
それに、ハーレイクインの活躍にも目が離せない。やはり途中までは単独で行動するジョーカー組。この映画ではその身勝手ぶりは愛くるしく煌めき、手の届かないようなところを効果的に盛り上げてくれる。彼女なりの成長劇もあるので、ハーレイ推しの皆様も安心して視聴できます。
ていうか、ハーレイちゃん、あんなに強かったっけ…？
ブラックウィドウくらいには強くなってた気がする。え、精神科医ってそういう特殊な訓練受けるんですか？？？？
退屈な前作を、まさかの社会風刺によって一蹴する続編美。マスコット枠のサメちゃんもかわいいし、泣けたし、笑ったし、言うことはない。
……頼む！！ガン監督でシリーズ化してくれ！！
