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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のhisのレビュー・感想・評価

3.8
悪趣味だとかコミック映画だ!
って感じていたけども
ジェームズ・ガンはその中にも
社会性を盛り込んでいて見事だった。

まぁオバマ大統領の時期ぐらいから
アメリカのやってきたことは
正義ではないという
自傷的である意味では健全なことを
映画や社会に警報として行なってきた。
トランプに戻ってから
少しなりを潜めた気もするが、
ジェームズ・ガンは
真っ向からアメリカの極悪ぶりを
映画内に盛り込んだ。
皮肉が効いていてそれを
ピースメーカーが代行し、
そして正義を貫くリックが
立ち向かうことになるアクションとして
昇華しているあたり映画屋として熱い。

近年のアフガニスタン撤退やらも
アメリカの自己都合の戦争、
発展途上国に対しての大国の
クソムーブをコミック映画に
盛り込んでいて面白い。

MCUでは『ウィンター・ソルジャー』にて
組織の腐敗や『ブラック・パンサー』でも
それについて真摯にサブストーリーとして
やってきたことだと思うが、
今作はコメディのようにやってるあたり、
ブラックでやばい。

そして今作の大きな舞台装置である
宇宙怪獣スターロもまた
兵器利用しようとしたアメリカの
犠牲者というとこがまたえぐい。

そのやりきれない怒りを巨大怪獣に
暗喩させていて、
ジェームズ・ガンはしっかり怪獣映画の
本質を理解しているのだなぁと思った。

そしてそんな怪獣も
貧民のメタファーのネズミにやられる
というのがなんとも皮肉で、
国は弱き人で成り立ち、
団結すれば勝てるのだという
ジェームズ・ガンの思想がしっかりあるが、
同時にディズニーのメタファーとして
ネズミがサブカルカルチャー
を破壊し尽くしそこの下につくことにした
ジェームズ・ガンの敗北のように思えたりも。

その他のことは以下より
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