内戦が激化する故郷シリアを逃れた難民の青年は、北欧フィンランドに流れ着く。そこで暮らしながら、生き別れた妹を見つけようと奮闘する、アキ・カウリマスキ監督のヒューマンドラマ。テーマが重たい内容がありながら、淡々とシュールに物語が進む物語。よくも悪くも、出演者の表情が無表情過ぎて違和感はある。シュールな雰囲気は際立っているので、ユーモアは感じるが、読み取れなさが印象に残る。音楽やレストランのシーンなど、優しさがよく出た場面は見応えがあります。全体的に慎ましやかさがあり、それが〝普通の人〟らしさをよく表しておる雰囲気は居心地が良い。
