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希望のかなたのmilagrosのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
4.3
いつもの無表情ながら、そこから零れ落ちる怒りや悲しみが、現在に対するカウリスマキの態度の変化なのだろう。あの取り調べ室みたいなところで、とうとうと語られる主人公の過去に絶句するも、それは現に起こっている。

削ぎ落とされた人間たちから浮かび上がる強さを、カウリスマキは信じている。それは楽観的でも悲観的でもなく、ただ人間であることを描こうとする彼なりのヒューマニズム。
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