柏エシディシ

すばらしき映画音楽たちの柏エシディシのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
3.0
映画は音と映像の魔法。
直接声を聞く機会の少ない映画音楽の巨匠たちの話は驚きと発見に満ちています。映画ファンならば必見の作品です。
WOWOWさんで日本初公開。ありがたや。出来たら、映画館の大きなスピーカーで観てみたかった作品ではありますが。

総合芸術たる映画を形づくる要素は多岐にわたり、脚本、演出、編集、撮影、演者、ディレクション、プロップ、、などなど。音楽も、その一要素。
と、考えてしまっていた節がありましたが本作を観て、他のすべての要素が集まった全てと音楽は等価なのではないかと思い直しました。

もし、ロッキーのテーマがあの曲でなかったら?
スピルバーグやルーカスの作品にジョン・ウィリアムズのスコアが流れていなかったとしたら?
映画の出来や作品が世界に与えた影響はまた違ったものになっていたに違いありません。
また逆に映画というメディアが音楽に与えた影響を思ったり。わたし自身も今まで観てきた映画に反映されて音楽の嗜好性が形作られている様に思います。

映画は監督のもの、と思ってましたがエンドロールのジェームズ・キャメロンが語るジェームズ・ホーナーとのエピソードや、スピルバーグとジョン・ウィリアムズのシーンを観ると、最後は監督と音楽監督の共同作業で映画が出来るんだなぁ、と。

ひとつ注文があるとすれば、監督もして音楽も手掛ける人物にフォーカスが当たってないコト。チャップリン、クリント・イーストウッド。ジョン・カーペンター、、、興味深い考察になったと思うのですが。
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