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すばらしき映画音楽たちのjamのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.2
思ったよりも雨は静かに
近づく台風の気配を忍ばせて


波乱万丈のストーリーや
胸を打つ感動の物語
家族みんなで大笑いするコメディ
これら全ての映画と
今や切っても切り離せないもの 映画音楽

映像の力を後押しして
観客の心を揺さぶる
そして作品を昇華させる…


映画音響の世界、が好評で
一昨年公開のこちらのドキュメンタリーを再上映
もちろん"音狂"のシネマシティ

"その夜は 音楽を愛する人のために"
と銘打った"極音ナイト"にて

冒頭、マルコ・ベルトラミがトミー・リー・ジョーンズ出演作のために作った野外共鳴装置…ピアノに感嘆する

空気の音を伝えるスピードを考えて
試行錯誤しながら音を見つける
そうして作り上げた音、はやがて音楽となり
"サムライの音"になる、と


音楽を聴かせることを十分に考えて画を撮る、
そんな作品もある
"ET"のクライマックスをその視点で観ると
また新たな感動が胸を揺るがす


私たちが映画を観るとき
意識せずとも一体となって
感覚に訴えかけてくる映画音楽


映画を彩る素晴らしい音楽を求め続ける
クリエイターたちのエピソードのなか
印象に残る言葉が


人間は弱い
言葉の裏に本当の自分を隠すことができる
けれども
音楽は完全に自分をさらけ出す

恐怖で妄想に駆られたりするけど
やめる気はない
音楽の力を開拓し続ける


劇場を後にすると
一層強くなった風の音
マルコが作った山の音と重ね合わせて
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