こもえ

パーフェクトワールド 君といる奇跡のこもえのレビュー・感想・評価

3.3
原作コミック読んでる身からすると、映画はあっさりした印象。物足りなかった。

映画だけ観た人は登場人物たちの苦悩や葛藤を汲み取れたのかな?
加えて、ちょっときれいに描きすぎてる気がしてなんとなくスッキリしないなぁ。

正直に言うと、たぶんそういう感想になるだろうと思いながらもやっぱり観てからじゃないと何も言えないなと思って映画館に行った次第です。

★☆★

数年ぶりに再会した高校の先輩は交通事故で車いすに乗っていた。そこから始まるラブストーリー!

コミック読み始めた時、車いすの主人公か男性という設定には「おっ!」と思ったのは確か。逆のパターン(女性が車いす)はよくあるから。
その設定は映画でも変わらず、主人公・鮎川を岩田剛典、彼に恋する後輩・川奈を杉咲花が演じている。(コミックでは同級生)

やっぱり恋愛関係になると、男性が女性を守らなきゃ的な考え方があるのはどうしても否定できず。
そこに鮎川のジレンマがあり、川奈は彼の支えになりたいと思う。だからお互い無理したり傷ついたりするんだけど。それ、痛いほどわかる…。

鮎川にはヘルパーの長沢さんがいて、川奈には同じ高校の是枝くんがいる。
この二人の存在は鮎川と川奈にとって大きいと思うんだけど、特に是枝くんの扱いが雑で残念だったなぁ。

その中で、鮎川と川奈がお互いの関係性をどうとらえ直すのか、たぶんそれがテーマなんだろうと思う。
本編102分なのだけど、具体的なエピソードを交えても2時間超えずに収まると思うので、もう少しその辺りを掘り下げてもよかったんじゃないかなと。なんか上辺の話で終わってしまう。

そしてラストはやっぱり綺麗すぎた。映画はエンターテインメントだし、夢や希望を与えるものだからいいのかもしれないけど、もう一つ加えてほしかった。

コミックのファン、おまけに当事者目線も入って厳しめの感想ですみませ〜ん!
こもえ

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