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女と男の観覧車のKUBOのレビュー・感想・評価

女と男の観覧車(2017年製作の映画)
3.2
みんな、この女が悪いんじゃん!!!

6月5本目の試写会は、ウディ・アレン監督最新作「女と男の観覧車」。

オールディーズが流れ、舞台は50年代のコニーアイランド。ビーチのイケメン監視員(ジャスティン・ティンバーレイク)がスクリーンのこちら側の観客に話しかけるように映画が始まり、波打ち際を歩いてくる女(ケイト・ウィンスレット)…

私の好きな、オシャレで粋なウディ・アレンかな?と思ったのもつかの間、この2人が恋に落ちるところから、物語もゴロゴロ、ゴロゴロ、奈落の底に転がりだす。

これはケイト・ブランシェットの「ブルー・ジャスミン」系の作品。

40歳にもなって、ここまでみっともなく、ここまでイタイ恋愛できるのかな?と、見ていてイライラを通り越して笑ってしまうほど。

恋に落ちればいくつになっても周りは見えなくなるものだが、ティーンエイジャーのようにムキになり、嫉妬し、家族をも巻き込んで利己的に行動しまくる主人公を演じるケイト・ウィンスレットは、まさに「ブルー・ジャスミン」のケイト・ブランシェットに負けないエモーショナルな熱演だ。

ただ「ブルー・ジャスミン」を引き合いに出した段階でお分かりのことだとは思うが、万人が楽しめる映画ではない。「おもしろい」「おもしろくない」という二択で述べられる作品でもない。

ウディ・アレンが好きで、ケイト・ウィンスレットの情けない女が見たい人だけご覧ください。
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