ヨシキ

終わった人のヨシキのネタバレレビュー・内容・結末

終わった人(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

全ての人に「終わり」は平等にやってくる。
それは死だけでなく、出世コースだったり退職や結婚生活、倒産、破産など人生の節目に「良くない結末」として存在している。
それら対して「まだ終われない」と足掻くのか「自分には才能がなかった」と諦めるのかは人それぞれ。

様々な「終わりイベント」を盛り込み、ややコメディタッチに描いているのがこの映画「終わった人」。
主人公の田代壮介を演じる舘ひろしはコミカルな役が合っているが、彼の退職後に起こる出来事に現実社会と比べるとリアリティが薄く「そんな事あるわけないだろ…」の連続。所々入る変な効果音も少々古臭いのでやめた方がいいんじゃないかと思ったが、あえてなのかな?
ただ途中で失速させることなく最後まで観賞させるのは役者の魅力と監督の腕なのだろう。

基本的に人は諦めの悪い生き物だと思う。見栄やプライドが邪魔をして「終わり」を認めたがらない。それを煽るように多くの映画は「あきらめず努力し続ければ必ず夢は叶う。成し遂げられる。」と言ってきた。
しかしこの映画は真逆で「終わりを受け入れることも大事。」と言ってしまっている。「映画」でそれありなの?とビックリしたが、冷静になって考えてみると「終わり」の前には仕事や恋愛に夢中で走った日々がある。
区切りをつけて、次の「終わり」が来るまで歩みを進めよう。
ヨシキ

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